【モルフ小話】ジャイアントというモルフについて【レオパ】

ヒョウモントカゲモドキ
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こんにちは、ミソです。

今回は【モルフ小話】ということで、ヒョウモントカゲモドキ(以下レオパと表記)のモルフの1つである『ジャイアント/スーパージャイアント』について書いていきます。

特に最近ですが、ジャイアントについて大きな動きがありましたので、モルフ誕生の歴史などを踏まえてまとめておきます。

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ジャイアントというモルフについて~特徴と誕生の歴史~

ジャイアントの特徴

ジャイアントはレオパのモルフにおいて唯一大きさに関係するモルフとされています。

当然ながら大柄に育つのが特徴とされるモルフなのですが、生まれてからすぐにジャイアントと名付けられているわけではありません。

というのも、ジャイアントというモルフになるかどうかは生後1年ほど経過したときの体重で判別され、オスとメスで基準となる体重が設定されています。

ジャイアントの基準オス:80~100g

メス:60~90g

時折ベビーの状態でジャイアントと名付けられている生体が出回りますが、その場合は片親が『スーパージャイアント』である可能性が高いです。

というのも、これまでジャイアントの遺伝は共優性が主流でしたので、片親がスーパージャイアントならば必ずジャイアントの遺伝子が入っているとされたため、1年後の基準を待たずにジャイアントと名付けられています。

ただし確実にジャイアントの血が入っていても、必ず基準以上の体重に到達するわけではありません

むしろジャイアントの血が入っていなくとも100gの大台に乗るレオパはさほど珍しくもなくなってきました。

ちなみにですが、スーパージャイアントはジャイアントよりも体重の基準値が高く、生体の値段も高騰しがちです。

スーパージャイアントの基準オス:110g
メス:90g

ジャイアント誕生の歴史

ジャイアントおよびスーパージャイアントの歴史は意外に古く、1999年にロン・トレンパー氏によって発見されました。(市場に出回ったのはもっと後になってからですが)

繁殖を繰り返すことでジャイアントが遺伝することを発見し、遺伝形態も共優性(当時)ということが判明しました。

共優性ということで、スーパーマックスノーと同じように25%の確率でスーパー体である『スーパージャイアント』が生まれ、より大型なレオパが現れることとなりました。

トレンパー氏自身は”Moose”と呼ばれるスーパージャイアントを所持しており、実に体重は156gもありました。(当時としては史上最大)

このMooseの子孫から後にスティーブ・サイクス氏が『ゴジラジャイアント』を作り出します。

余談ですが、市場ではジャイアントのアルビノ個体が多く流通しています。

というのも、最初に生まれた個体がアルビノのヘテロであったことと、ロン・トレンパー氏自身がアルビノを得意としていたことが理由に挙げられます。

先程名前を挙げたMooseも『スーパージャイアントアルビノ』です。

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ジャイアントは劣性遺伝である?

さて、先程ジャイアントは共優性であると述べたばかりですが、近年トレンパー氏によってジャイアントは「劣性遺伝である」とされるようになりました。

前からジャイアントについては共優性遺伝であることが疑問視されており、劣性遺伝もしくは多因子遺伝なのではないかと言われていました。

生みの親であるロン・トレンパー氏はビバリウムガイドの1コーナーでこう語っています。

特に大きく変更を加えたのは、やはりスーパージャイアントであろう。

(中略)

一概に共優性とは言えず、劣勢遺伝と考えられるようになった。

引用: ビバリウムガイド No.82 P.63

つまりどういうことかと言いますと、ジャイアントの遺伝子が1つしかない場合、それはhetで表されることになります。

具体的に言うと、スーパージャイアントとノーマルを掛け合わせると100%の確率でhetジャイアントが生まれるということです。

hetジャイアント同士であれば25%でジャイアントとノーマル、50%の確率でhetジャイアントが生まれます。

hetジャイアントは表に出てこない表現となりますので、今後のジャイアントの扱いが気になるところです。

 近況と個人的見解

実は私は「ジャイアント」と「スーパージャイアント」とされる個体を両方所持しています。

ジャイアントはオスで110g、スーパージャイアントはメスで92gですので、いわゆるジャイアントの基準に当てはまっている個体です。

ジャイアントのオス個体は両親のモルフが分からないので、実はスーパージャイアントという線もゼロではありませんが、確実にジャイアントの血は入っていると聞きました。

上記のように劣性遺伝となるとオスの個体はhetジャイアントとなりますので、実際のところどうなの?と思ってしまいます。ガッチリとした体格とエラの張ったゴツゴツした頭部をしているので、ジャイアントによく見られる身体的特徴も当てはまっています。

劣性遺伝というのも今後の進展で大きく変わることが有り得そうです

生後1年で判別するという特殊なモルフなので、幼少時の給餌など後天的な要因が多く絡んで一概に判断するのが難しいのでしょう。

ジャイアントはジャイアント同士で掛け合わされることが多いので、多因子遺伝という仮説もあり得そうですが、完全にジャイアントの遺伝形態が解明されるのはまだまだ時間が掛かりそうですね。

以上、モルフ小話でした。

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