こんにちは、ミソです。
今回はヒョウモントカゲモドキ(以下便宜上レオパと表記)と紫外線ライトに関する記事となります。
一般的にレオパは紫外線ライトが不要である爬虫類として知られています。
紫外線ライトが要らないということはすなわち照明器具が不要ということでもあり、面倒くさい球切れの交換やタイマー管理もありません。おまけに飼育における設備コストが低くなり、初心者でも比較的ローコストで飼育を始めることができます。
レオパが人気を得ることとなったのはレオパ自体の可愛さなどもあるでしょうが、この飼育難易度の低さが大きな要因でもあるでしょう。
「レオパ飼育に紫外線ライトは不要。気にする必要なし」
レオパと紫外線ライトに関してこれで締めちゃうもの簡単なんですが、この記事では『本当にレオパに紫外線ライトは不要なのか?』ということに対して初心者の人向けに解説していこうかと思います。爬虫類と紫外線の関係がある程度理解できれば、レオパ以外の爬虫類を将来飼育するときに役立つこともあるかと思います。
紫外線のUVAとUVBについて~爬虫類にもたらすもの~
まず前提として爬虫類に関わりの深いUVAとUVBという言葉について押さえておきましょう。ちなみにUVという言葉はultravioletの略称です。
一般的に紫外線は波長によってA,B,Cに分けられており、爬虫類に影響を与える紫外線というのがAとB、つまりUVAとUVBということなります。波長云々についてはかなり専門的なお話になってきてしまうのでこの場では解説を省略させていただきます。(上手に説明できる自信がないとも言う)
UVCに関してはまず地表に到達しないものであり、強力な殺菌作用があるので爬虫類には基本的に有害なものになりますのであまり気にしなくても大丈夫です。(ブラックライトとかで使われるやつです)
UVAと爬虫類の関係について
UVBに比べると絶対的に必要…というほどではありませんが、爬虫類にとって良い影響を与えると考えられています。基本的にはUVBの方が重要なので一般的に売られている紫外線ライト自体にも『UVBライトって商品名になってるけど付随してUVAも照射するよ』って感じでセットになってます。
効果としては以下のものが挙げられます。
- 爬虫類の食欲増進
- 爬虫類の脱皮の促進
UVAライト単体というものが中々市場にないので、爬虫類飼育における恩恵などが比較的わかりにくい印象です。ネットにもUVAに関する爬虫類の記事などはあまりありません。
UVBと爬虫類について
UVAに比べ、UVBは爬虫類に対してとても重要な役割を持っています。特に昼行性の爬虫類(トカゲやカメなど)にとっては必要不可欠と言って良いでしょう。
UVBを照射することにより、爬虫類は皮膚で『ビタミンD3』を作り出します。このビタミンD3というものは、爬虫類にとってとても大事な栄養素である『カルシウム』の吸収を助ける効果を持っています。つまりUVBの不足はビタミンD3の生成を妨げ、結果的にカルシウム欠乏症(くる病など)を引き起こす可能性もあるわけです。
ビタミンD3自体はUVB以外からでも食べ物で摂取することも可能なのですが、昆虫を主食とする小型のトカゲや草食のカメなどはどうしても摂取量が低くなるのでUVBを照射して手助けをして上げる必要があります。
逆に夜行性のヤモリやヘビなどは日中に活動をすることが少ないため、UVBがほぼ必要ないとされています。UVBによるビタミンD3を生成する機能がほぼないため餌による摂取で賄っているとされています。
結局レオパに紫外線はいるのか?
積極的に照射せる必要はない
前置きが長いんじゃ!と怒られそうですが、ようやくレオパと紫外線についてです。
レオパは夜行性のヤモリですので、紫外線を日常的に浴びる必要はない爬虫類とされています。
UVBによってビタミンD3を作り出す昼行性のトカゲなどには必須な紫外線ですが、夜行性であるレオパはUVBによってビタミンD3を生成する機能を持っていないので結果的にUVBの恩恵を受けにくいとされるからです。
全く必要ないのか?と言われるとこれは飼育者によって意見が分かれるところでもありまして、『UBVはいらないけどUVAは生体にいい影響を与えるから必要』という意見だったり、『野生下において日光を浴びないわけがないから最低限は必要』という意見もあります。
ただ実際のところ、私自身レオパに紫外線を全く照射しなくても問題なく飼育できてしまっています。ブリーダーの中でも紫外線を照射している人は少数派なのではないでしょうか。
どうしても気になるという方はUBAのみを照射するナチュラルライトを日中の間くらいつけてあげるのも良いかもしれません。
アルビノなどのモルフはライト自体非推奨かも
これは紫外線というよりもアルビノの視力に関係することです。
アルビノは黒の色素が減退したモルフでハイイエローなどのモルフに比べると視力が悪い特徴を持っています。全く見えてないといわけではないのですが、黒色が少ないことにより目の中に取り込む光の量の調節がうまく行かず必要以上に光を眩しく感じてしまいます。
目をしっかり開けなくなると餌も上手に食べられなくなりますし、シェルターの中に引きこもりがちになってしまうこともあるのでなるべくライトなどは使わないほうが快適に過ごしてもらえるでしょう。
まとめ
物凄くしっかりと結論付けられた論文などがあれば断言もしやすいのですが、実際は『紫外線はなくても飼える』という経験に基づく判断により『レオパに紫外線は全くの不要』という概念が確立されているように思えます。逆にここまで紫外線が必要がないとなるとレオパが爬虫類No1の人気を得た理由も『ナルホド』と納得するものです。
筆者もレオパに対して日光浴すらさせてませんが、実際問題なく飼育できてしまっています。
レオパに慣れすぎるといざ昼行性のトカゲなどの飼育にチャレンジするときに紫外線に対してちんぷんかんぷんになってしまうと思うので、この記事で爬虫類と紫外線の関係を少しでも分かってもらえたら幸いです。
以上、レオパと紫外線は必要なのか?というお話でした。
コメント